チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

暮らしやすさとは

 

近所のサンサーイ市場

魚屋さん

食用ガエル、結構な値段

豚肉店

茄子専門店

防寒衣料、1着100B

 

 

暮らしやすさとは
■どっちがいいですか
タイに住んでいるとタイと日本、どっちが暮らしやすいですか、といった質問を受ける。案外この答えは難しい。幼児に「お父さんとお母さん、どっちが好き」と聞くおばさんがいる。両方とも好き、と答えればお利口さん、と褒めてもらえる。自分も一概には言えませんが、と前置きして、この点はタイが、あの点は日本に軍配が、と両方好きの返答でその場をやり過ごす。もちろん相手はお利口さん、と褒めてはくれない。

ネット上の質疑応答サイト、クオーラに同じような質問があった。なかなかいい答え方だなと思ったのでご紹介したい。
以下引用。

日本とアメリカ両方住んだことある方に質問です。どちらに住むのが好きですか?理由も教えて下さい。

どちらにもいい面、悪い面があります。ですから、どちらを見て生きるかだと思います。
それから、日本、アメリカは国ですが、どこの都市のどの地域に住むかで大分違った感じ方をもつし、どんな仕事か、仕事をしなくていいかにもよります。
僕は人生の半分の36年を日本で、そしてほぼ同じ年数をアメリカで過ごしています。もう定年退職しているので、どちらでも住めます。
ただ配偶者がアメリカ人なので、日本では妻が言葉(日本語)と習慣で大変って思います。
こまごましたことをいろいろのべていくと大変なので、結論を言うと、日本がいいって思います。でも配偶者との関係でアメリカを選びます。
妻は日本に住んでもいいっていいますが、やっぱり大変です。僕の知ってるアメリカ人女性が長野県に住んていますが、旦那が亡くなったら、日本は好きだけど、カリフォルニアに行くって言ってます。
ただ歳をとってから、移動するとその地が変わっていたり、知り合いも年を取っていなくなったり、関係が変わることもあります。
この質問ではどちらが好きで、その理由だと思いますが、なかなか思ったようにはいかないっておもいます。全然いい回答になっていませんが、結構複雑。いろいろ家庭環境とかあるし、その人の健康度も関係します。その健康はある日、突然変化する場合もありますね。(引用終り)

■やはり日本か
回答者は良識ある人と思う。配偶者がいるかどうか、どんな仕事をしているか、財政基盤のあるなし、性格、健康状態、年齢、人それぞれでおかれた条件に違いがある。だから一概にどちらがいいとは言えない、人による、が確かに正直な答えではないか。もちろん、安全である、食べ物が美味しい、何処にでもコンビニがある、公共交通機関が発達している、四季がある、病気になっても保険がある、等を挙げて、日本が良いに決まっていますという人もいる。それでも米国やタイ、その他外国に住んでいる邦人が日本にみな帰国しないのはおかしいとまで言うのは言い過ぎかもしれない。

まあ潤沢にお金があるのであれば、フロリダかハワイに住んで時折クルーズ旅行に出かける、といった暮しも悪くない。年間1千万円くらいの収入があればどこに住んでも同じです、という答えを見たこともある。それくらいの収入があれば時々帰国して、友人と旧交を温め、新鮮な刺身で熱燗を傾け、温泉に浸かって、そして外国に戻って気儘に暮らすことも可能だ。だがそれも健康であればの話、体が動かなくなって外国の老人ホームに入り、オートミールの食事を異国の人に食べさせてもらうのでは味気なく、現地語で用を足すのももどかしい。施設でお粥と梅干、柔らかく煮た筑前煮などを食べたいと思えば、やはり日本に帰国するしかないか。

■環境と性格
日本に帰国していつも感動することは「みんな日本語で話している」ということだ。成田からの京成で車内放送が理解できるし、乗り合わせた高校生やサラリーマンのトークもわかる。ごまかされない程度にタイ語や英語の数字は聞き取れるし、出張の多かった台湾や韓国でも数字や簡単な会話を覚えた。あの頃はカタコトながら新しい言語を使うことが嬉しかった。若い時はそういうものだ、と今になってわかる。仕方ないので多少タイ語を操るがかなり苦痛である。昔は歓び、今は苦痛。

若い頃の自分は几帳面で堅苦しい性格だった。だからずぼらな人間を疎ましく思っていた。ところが今の自分はどうだ、交通ルールは守らない、サンダルは脱ぎっぱなし、読書もしなければ勉強もしない。更にそういうだらしない自分をまあいいじゃないかと許す自分がいる。

住めば都は住む人の性格によるという。でも性格は環境によってかなり変わるように思う。タイの良いところはだらしなさへの許容範囲が広いことだ。今、自分はその環境を確かに享受している。ありがたや。