チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

明るい未来

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メ―コック河畔の花祭りから

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センスが日本とは違う

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蘭の花

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同上

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毎年見る種類の蘭

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こんな首人形がいくつもあった

 

明るい未来

■元気が出る本
20年以上前、まだ現役だった頃、長谷川慶太郎、牧野昇、日下公人谷沢永一渡部昇一といった先生方の本を何冊か購入して年末年始を過ごした。明るい年を迎えるためであるから、「日本の未来は明るい」と言ってくれる先生の本を読む。

「199X年、長谷川慶太郎の世界はこう変わる」シリーズは毎年買っていたように思う。長谷川さんは2010年代初めに、「中国の経済成長はストップし、不動産バブルは崩壊し、失業者は多く、環境破壊も甚だしい、さらには近い将来内戦によって国が崩壊する可能性が高い」と予測している。概ね、自分の好きな先生方は、20年以上前から中国はダメになる、と予測していたと思う。自分も毎年、今年こそ中国共産党崩壊の年かと希望を持って新年を迎えてきたが、もうそろそろ、という気がしないでもない。

1991年、30年も前になるが、ソビエト連邦が崩壊した。世界に先駆けて人工衛星スプートニクを打ち上げた偉大なる国の終わりはあっけないものだった。自分より年上の人々の中には科学大国ソ連、これから科学、技術論文を読むにはロシア語が必要だと言って、こぞって露日辞典を買い求めたものだ。自分がロシア語圏のウズベキスタンに赴任する2006年には、使われなくなった露日、日露辞典が古本屋で数百円で並んでいた。あの辞典はウズベクの大学生にプレゼントした。日本語専攻の学生でも自分の辞書を持っていなかったからそれは喜ばれたものだ。

さて、話が横にそれたが、ソ連の崩壊と同じく、中国のそれもある日突然やってきて、後知恵で、こうなることはわかっていた、という人が50人、100人、もしくは1万人くらい出てくるのだろう。

■もう終わりか
感染者出現でチェンライのテニスコートが閉鎖され、その後も乾季には珍しく、雨の降る日が続いて、2週間に4回しかコートに行けなかった。閑居中は、ユーチューブの時事解説を視聴し、信用できそうな人のネット記事を読んだ。中国は今や世界中から嫌われているし、中国経済を牽引していた不動産投資も頭打ち、恒大集団のデフォルトばかりでなく、100万件を超えるマンション競売物件があるが買い手はない。

人権で四面楚歌、経済失速で国民の不満は爆発寸前。秋には5年に一度の中国共産党大会が開かれるが、習近平政権が3度目の任期に入れるかどうか危惧されている。上がりっぱなしの経済も下がりっぱなしの経済もなく、上下の変動を繰り返す。だから中国の経済もいつかは曲がり角が来るわけで、どうやら今年がその時のようだ。

中国は半導体アメリカから締め上げられ、半導体の自国生産を目指していたが、どうやら失敗したという。半導体は工業のコメである。半導体がなければ自動車も機械も兵器も作れず、中国2025製造強国計画は画餅に帰す。精華大学や北京大学の俊秀やヘッドハンティングによる技術者を集めて、どうやら半導体を作ることはできたようだが、大量生産ができない、つまり半導体の材料や製造装置を自製できない、また半導体を組み合わせる技術がない。品質管理技術、装置もない。

■底ぢから
売上高で言うと半導体の上位はインテル、サムソン、TSMC、SKハイネックス、マイクロンなど外国の会社に占められているが、半導体製造装置、品管システム、半導体組み合わせ技術など半導体製造の周辺技術は日本を抜きにしては考えられないという。

ここ30年、経済は奈落の底に落ちる、中高年は失業し、若年労働者は正規雇用につけない、日本はもうだめだ、と毎年言われてきた。それに対して日本の将来は明るい、やればやれると叱咤激励してくれたのは渡部昇一先生始め、保守と言われる知識人だった。

今頃になって中国は「共同富裕」などとできもしないことを言いだしているが、日本は戦後10年ほどで戦前の経済力を取り戻し、「もはや戦後ではない」の掛け声の下で高度成長を果たし、一億総中流、即ち共同富裕を実現した国だ。製造2020年などと日本は言わなかったが、エンジンを極限まで追求し、自動車製造技術では欧米の及ぶところではないほど進化を続けている。地球環境に決してやさしくないEVに欧米、中国が力を入れているのは明らかに日本潰しだ。コストと使いやすさで化石燃料のエンジンがなくなるはずがない。電気で飛行機が飛ぶか、潜水艦が潜れるか。

そりゃひどい政治家は日本にもいたし、現在もいるけれども日本の国民は民度の高さにおいて世界に冠たるものがある。これは明治維新でも先の大戦でもその後の経済発展でも発揮された。万世一系2600有余年の歴史もある。これからも大丈夫だ。なんだか言い方が昇一先生に似てきた。