チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

世界幸福度ランキング

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みなとみらい

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同上

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みなとみらい展示場方面

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みなとみらい駅

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大佛次郎記念館

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同上



世界幸福度ランキング

■青い鳥が住む国は
2012年から毎年、国連が世界幸福度ランキングを発表している。世界幸福度ランキングは、一人当たりの国内総生産GDP)、社会的支援、健康寿命、社会的自由、寛容さ、汚職の無さ・頻度、ディストピア(人生評価/主観満足)を分析して積算。過去3年の平均値で順位を決めている。
気になる順位であるが、世界149ヵ国を対象とした2021年の調査では、トップ10が、1位フィンランド、 2位デンマーク、3位スイス、4位アイスランド、5位オランダ、6位ノルウェー、7位スウェーデン、8位ルクセンブルク、9位ニュージーランド、10位オーストリア、9位のニュージーランド以外は欧州が占めている。

主要国では、米国は19位(18位)、ドイツ13位(17位)、英国17位(13位)、フランス21位(23位)、イタリア28位(30位)となっている。お隣の韓国は62位(61位)、台湾24位(25位)、ロシア76位(73位)、中国は84位(94位)、香港は77位(2013年は64位)、最下位はアフガニスタン(149位)だった。

日本は昨年の62位(過去最低)から56位に順位を上げている。ただし先進国では最低順位であり、世界平均のちょっと上あたり。評価項目では、「GDP」と「健康寿命」を除き、「汚職の無さ」「社会的支援」が低く、特に低評価なのが「社会的自由」と、「寛容さ(他者への寛大さ)」である。さらに日本人は「人生評価/主観満足度」が非常に低い評価になっている。

こうした聞き取り調査を含む統計はあてにならない。例えばミカンを貰ったら普通は嬉しい。少なくとも自分は嬉しい。でも広く「みかんを貰ったら嬉しいですか」という質問に対し、ミカンが豊富に取れる地方であるとか、酸っぱいミカンしか産出しない地区、ミカンアレルギーを持つ人の比率が高い地区などの前提条件が違えば同じ質問であっても答えは違ってくる。汚職が当たり前の国に比べ、日本は格段に汚職の少ない国であるが、それだけに汚職に対する目が厳しく、つい日本は汚職にまみれていると思い込んだりする。それで結果にはバイアスがかかって全体として信用できない統計となる。日本人は謙虚というか自分に厳しいところがあるから、幸せ度ランキングでは中位に甘んじているのだろう。

■あてにならない
統計など一種のお遊び、傾向がわかるかな、といった程度だ。上記幸福度ランキングの上位の国々は例年あまり変わらない。収入の半分が税金にとられる国の国民が自分たちは幸せだと言っているのであればそれはそれでいい。幸せを求めてランク下位の国から上位の国に移民していくかと言えばそうではなさそうだ。いくら幸福度ランキングトップであってもフィンランドみたいな寒い国でフィンランド語を喋らなければ暮らせないとなれば、それは自分にとって地獄に等しい。トナカイの肉なんか喰いたくないし、サウナも嫌いだ。

日本に戻ってきてよかったと思うことは何ですか?という質問を受ける。食べ物がおいしい、夜、独り歩きできる、コンビニがあって便利、品質の高い品物、食料品、時間どおりの公共交通機関、街もトイレも清潔、など、日本を訪れた外人と同じような感想を持つ。でも一番日本に戻ってよかったな、と思うことは日本語が通じる、これに尽きる。タイではだれか知らない人が話していたら、始めから聞く努力を放棄している。どうせわからない。それが日本だとみな日本語を話している、JRの社内でサラリーマンの話が理解できた時は感動したものだ。母国語、マザータング、嬉しい。ウズベクでは英語で授業をしたが、何が悲しくてこんなところで下手な外国語を使わなくてはならないのか、と思ったことは再々。年金生活に入って嬉しかったことは、もう英語を話さなくていい、ということだった。

■楽園はどこに
日本は母国であり、素晴らしいとは思うが、タイのあのダラダラした生活と潤沢なトロピカルフルーツを思うと、早くチェンライに戻りたいと思う。幸せがチェンライにあるのか、と問われれば、答えに詰まってしまう。日本でもタイでもない国に、この世の楽園があるのかもしれない。ヘンリー・ミラーは「重要なのは目的地(楽園)に到達することではなく、新しいものの見方を獲得することだ」と言っている。

世界幸福度ランキングトップ10の国うち、自分が訪れたことのある国は5カ国に過ぎない。残りの5つを旅したとしても、新しいものの見方でやはり日本は素晴らしい、という結論に達するのではないかと思う。