チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

新緑の候

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三渓園、入り口を入ってすぐ

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庭と建物が共存

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菖蒲

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移設された古民家

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園内の梅の実

 

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ニコンクールピックスP900

 



新緑の候

■自慢のカメラがダウン
拝啓 新緑の候 緑がまぶしい季節になりました。時候の挨拶には決まり文句があって、昔はこんな書き出しの手紙やはがきをしたためたものだ。新緑の候は、概ね5月に使われる。その前は、晩春の候という。今年の立夏は5月5日だったので、5月4日までは「晩春の候」を使う、のだそうだ。でも八重桜が散り、木々が若葉に被われる4月中旬以降は「新緑の候」が相応しい。昨年は桜の花に雪が積もり、春の訪れが遅かった気がする。今年は気温が高く、4月半ばにはツツジが満開となり、木々の緑が鮮やかになってきた。チェンライにも四季はあるという人もいるが、日本のような4月、5月の新緑はタイにはない。

4月末、ブログ用の写真を撮ろう、と明治神宮に出かけた。バスの中で自慢のニコンクールピックスP900を作動させてみたが、画面が真っ暗で何も映らない。叩いても揺すってもオン・オフを繰り返しても作動しない。

P900は購入してまだ3年だ。でもラオスのバイク単独行で強度の衝撃を与え続けたため、ファインダーの画像がボケるし、一部の機能が使えなくなっている。修理のためニコンに持ち込んだが5万ほどかかるのであきらめた。娘の心臓手術を受けさせてやれない不甲斐ない父親の気持ちでP900を大事に使ってきた。おい、しっかりしろ、と揺すってもダメ。デジカメを叩いて治す70代、苦労をかけっぱなしの3年だったなあ。

■新機種購入寸前
価格コムでカメラを調べた。在庫があれば1,2日で手元に届くらしい。新機種、人気はミラーレスの高級機に集中している。いいカメラは欲しい。でも価格が、30万、40万となると躊躇する。デジカメの高級機を検索する。同じP900の中古機でしばらく凌ごうかとも考えた。P900は83倍の超望遠でそれが魅力の一つであるが、手ぶれするし、空気のせいか鮮明度がいまいち、それに望遠は30倍もあれば充分というネット情報もあった。P900は1600万画素、でも今どき最低2000万画素は欲しい。重量も500g以下が望ましい。

3日に亘る調査、熟慮の結果、最終的にニコンパナソニックの2機種に絞った。価格は5万前後、えいや、とポチる直前、ふと思い直して、傍らにあったP900を起動させてみた。一瞬画面が出る。もしや、と思い、SD カードを新品に入れ替えてみた。すると以前通り、画面は出るし、シャッターも切れる。奇跡の回復だ。奇跡ではなく、SDカードの容量が一杯になったため、自動的に休止画面になっていただけらしい。それを叩いてみたり、座布団の上で転がしてみたり、とひどいことをした。ごめんな、痛くなかったかな、DV亭主が改心して謝る、という気持ちがわかったような気がする。

三渓園にて
P900に後遺症は残っていないだろうか。新緑の季節、運動を兼ねて横浜の三渓園に回復記念撮影に出かけた。

三渓園は、明治時代末から大正にかけて、製糸、生糸貿易で財をなした原三渓が、東京湾に面した”三之谷”と呼ばれる谷あいの地に作り上げた、広さ175,000㎡(53,000坪)の日本庭園である。京都や鎌倉などから移築された17棟の歴史的建造物と四季折々の自然とがみごとに調和した景観が見どころとなっている。

交通の便がいいところではないが園内はまずまずの人出、緑が眩しい。池の端には菖蒲も咲き始めている。明治神宮では1キロの金属の塊に過ぎなかったが、ここではP900 も本来の働きをしてくれる。
園内で紋付、袴、打掛の新婚カップルを何組か見かけた。美しい景色をバックにプロが写真を撮る。こういった式場外で撮る写真を「前撮り」というそうだ。品性がよろしくないので、令和の時代には死語となった「前貼り」を連想してしまうが、前撮りは欧米では一般的で、台南でも夕暮れの林百貨店をバックに写真を撮る新婚カップルがいた。

前撮りの費用は15万円前後、写真家と助手3,4名のチーム、どういうわけか女性編成が多い。頭髪を後ろに束ね、黒のズボン姿、これが彼女らの制服といっていいようだ。撮影は園内で場所を代えながら1時間以上続く。遥か遠く離れた橋の上に立つカップルに「自然にお話して景色を楽しんでくださーい」と呼び掛け、望遠レンズで撮影している。さすが商売道具、いいカメラを使っている。ミラーレスの望遠だろうか。

前撮りという現象は自分の若い頃にはなかった。またタイでも新婚さんの前撮りは、自分の知る限り、見たことがない。自撮り棒が必需品といわれるほど写真好きタイ人が前撮りをしないのはどうしてだろう。

友人に「盗撮カメラ」と揶揄されているP900で橋の上の花嫁さんを撮った。綺麗に写っていたが公開はしない。あくまでP900の性能確認です。