チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

読書意欲向上

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昨年11月の山中湖から

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同上

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同上、

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同上

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同上、かなりの望遠

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友人の山荘で




読書意欲向上


■新しい老眼鏡
暮に老眼鏡を新調した。老眼鏡はダイソーでも売っている。チェンライの露店では70円で買える。レストランで細かい字で書かれたメニューを見るときは安物の眼鏡で充分、用は足りる。でも左右2つの眼は、平均的にマイナス1.5とか1.75に老化してくれない。自分の左目は乱視が入っていて右目に比べて視力が低い。いわゆるガチャ眼だ。激安の70円老眼鏡で文庫本に読みふけると目の疲れを感じる。

チェンライの眼鏡店で一応、視力を検査してもらって老眼鏡を購入した。確か2年前のこと、価格は1000円か1500円くらいだったと思う。値段が安かったせいか、いまいち検眼の精度に信頼がおけなかったが、70円の眼鏡より疲れないので今回の帰国に際しても大事に持ち歩いていた。

家では布団に潜り込んで読書をし、電気を消してそのまま就寝というケースが多い。夜、トイレに起きた時、枕元の眼鏡を踏んづけてしまった。フレームが曲がり、右側のレンズが4分の1ほど欠け落ちた。眼鏡の蔓の位置を工夫すれば使えないことはない。しばらくそれで我慢していたが、なんとなくみじめっぽい。買えないわけじゃないのだからと武蔵小山商店街のメガネ量販店に行った。20代の店員さんが出てきた。眼鏡の用途は? 主として読書用です。2階の検眼室に案内されて、左右の眼に合わせ、数種類のレンズを取り換え引き換えしながら検眼してくれた。左は乱視が入っていますね。その通り、チェンライでは検眼の時、そんなことは言ってくれなかったなあ。若い店員さんに日本人の誠実さを感じる。

実は数年前、池袋にあったチェーン店で老眼鏡を作ったことがあった。確か2万円近くした。片タマ5千円とか言われていた時代だ。今回も予算として2万円を考えていた。ごく一般的なフレームを選び、値段を聞いてみたところ、なんと5千円。それ、安すぎるんじゃね?と思ったが、これもデフレ、競争激化のせいか。思いの外、出費が少なかったので2,3軒先のリカーショップでバランタインの17年を買い込んでしまった。

 

■眼鏡は消耗品か
人に聞いてみると、確かにこの10年、眼鏡は安くなっているらしい。でも1万5千円から2万円中心の老眼鏡を取り扱う店もある。何が違うのだろう。老眼鏡の種類は、それぞれの用途により、近用単焦点メガネ、近用ワイドメガネ、中近両用メガネ、遠近両用メガネの4種類がある。自分の誂えた近用単焦点メガネはレンズが単純でダイソーで売られている老眼鏡のレンズと質的には大差ないそうだ。フレームも凝っていなければ5000円でかなり利益が出るのではないか。

ある眼鏡販売元のネットによると、安価版老眼鏡の原価は海外製のレンズが2枚で450円、中国製のフレームが450円。それに組み立て費や輸送費を含めて、1200~1400円といったところ。これに人件費、店舗賃料などを加えるとそれほど利益率は高くないようだ。眼鏡市場規模もここ数年横ばいである。

老眼は加齢によって進むから、2,3年に一度は新調する必要がある。いわば消耗品であるから、高価なフレームや極薄のレンズでなくてもいいと思う。でも高級外車に乗っている人に、車であることには変わりないんだから軽自動車に乗り換えろといっても嫌がるだろう。使えるんだからウィンドウズ95で我慢しない?と言われたら自分でも「イヤ」というに決まっている。眼鏡にしても中国、韓国製なんてとんでもない、レンズは軽くて薄いHOYAかSEIKO、フレームはシャネルかブルガリがやはり洒落ているね、という人もいる。

安いものはそれなりに、高いものはやはりそれだけのことはある。これは人それぞれの嗜好、懐具合があるから自分としては特に言うことはない。

 

■眼鏡を代えてから
暮から正月にかけては、冬ごもりの蟻のごとく食料が潤沢にあったから、ほとんど外出せず、人から貰った本や図書館で借りた本を読んで過ごした。ネットは米国大統領選や武漢肺炎で大騒ぎ、心の平安が乱される。3,4時間、読み続けても目の疲れをそれほど感じなかったのはやはり眼に適合した老眼鏡のお陰だろう。数千円でこんなに快適な思いができると知っていたら、もっと早く購入したのに、と後悔したくらい。

眼鏡一つで幸せな気分になれる。遠からず、こんな杖を買ったら歩きやすくなって幸せだ、なんてことを書く日が来るのだろう。