チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

知覧で大泣き2

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知覧特攻平和会館、英語のピースミュージアムには違和感がある。両側は桜並木

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海底から引き揚げられた零戦

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特攻前夜を過ごした宿舎

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知覧高女の「なでしこ隊」が隊員の世話をした

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富屋食堂

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この映画は見た


知覧で大泣き2


近年、百田尚樹さんのベストセラー、「永遠の0」の効果もあって知覧特攻平和会館(Chiran Peace Museum)の入場者は増加しているそうだ。会館の前身の知覧特攻遺品館は1975年に開設。有料となった翌年4月から入館者数を数え始めた。そして今年2020年6月に累計入館者数が2千万人を越えたという。修学旅行で訪れる中高生も多い。

入場料は500円、入場券と共に三つ折りのパンフレットを渡される。
パンフの初めにこう記されている。

「知覧が特攻隊の出撃基地であったところから、沖縄戦の特攻作戦で戦死された隊員1,036名の当時の真の姿・遺品・記録等を後世に残し、この史実を多くの方に知っていただき、特攻をとおして戦争のむなしさ、平和の大切さ、有難さ、命の尊さを訴え、後世に正しく語り継ぎ恒久の平和を祈念することが基地のあった住民の責務であろうと、特攻基地の一角に知覧特攻平和会館を建設しました」。

戦争のむなしさ、平和の大切さ、か。これは誰もが思うことであって、なにもこの記念館に来て初めて分かるというものではない。だが訪問者の感想もパンフの内容とほぼ同じである。

神風特攻隊の歴史を知ることは今の私たちを見つめなおすきっかけにもなります。
ぜひ知覧に訪れて、過去を学び今の幸せを知り未来に平和を祈りましょう。

知覧特攻平和会館で展示された遺書や手紙を読めば、誰でも平和のありがたさと戦争の愚かさがわかると思います。

戦争を知らない子どもたち」であった私たちの子どもや孫は、さらに戦争を知りません。ずっと、平和な時代が続きますように。

更には私たちの「平和ボケ」がずっと続きますように、という感想もあった。

出撃した英霊にしても戦争のむなしさ、命の尊さを感じていなかったわけではない。俺が敵艦を轟沈させれば敵国の5千の母が泣くだろう、と書き残した隊員もいる。彼らは父母、妹、弟を守るため、日本の敗戦を1日だけでも遅らせるために与えられた義務と責任を立派に果たしたのだ。自分が大泣きしたのは命を捧げたその崇高な日本人の雄々しさに感動したからだ。

■引き継がれる精神
葉室麟の小説に「刀伊入寇」がある。寛仁3年(1019年)に、女真族壱岐対馬を襲い、更に筑前に侵攻した。藤原道長の甥、太宰権帥であった藤原隆家が九州武士団を率いて刀伊撃退に成功する。
刀伊と戦っても朝廷からの恩賞はでないかも、と動揺する武士団に向かって隆家は言う。「外敵が襲ってきた時、戦うのは、我が土地を、妻子や父母を守るためである。それはお前たちが最も大切にいたしているものではないか。それともお前たちは命を惜しんで、大切なものを守るために戦うと言わぬのか。それでも武士か」。

東日本大震災の起きた年の3月17日、菅(かん)首相から陸上自衛隊第1ヘリコプター団にヘリで、水蒸気爆発を起こした福島第1原発3号機に注水せよ、という無謀な命令が出された。放射線量は高く、放水と同時に再爆発が起こることも考えられた。ヘリから水が投下される模様はテレビ中継された。それを見た各国の駐在武官は、日本には国民を守るためなら命の危険を顧みず責任と義務を果たす武人がいる、と感じ入ったという。

東京消防庁に高圧放水を命じた石原慎太郎都知事は、福島から無事帰京した隊員の手を取り、ありがとうを繰り返しながら男泣きに泣いた。隊員にもしものことがあった場合、都知事は部下を死地に赴かせた責任者として自死を選んだのではないか。

■日本人の血
平安時代の人口は約500万、縄文時代には全国で3万人に減った時期がある。3万が今の1億2千万人になったのだから、我々の血には英霊や刀伊、蒙古と戦った人々と同じ血が流れている。「私は日本人です」と、どこの国にも胸を張って言える、日本人の誇りを再認識する場所が知覧特攻平和会館ではないだろうか。

それは外国人のほうが熟知している。経済評論家日下公人さんはこう言っている。
「私のささやかな経験だけど、特攻隊のおかげと思ったことはいくらもある。銀行員と取引していても、向こうの人間に『冗談言うな!』と強く言うと、向こうはピリッとする。私にピリッとするはずがない。やっぱり特攻隊のおかげだ。特攻隊のことを知っているから、どこかで日本人のことを恐れている。靖国神社にお参りしなきゃいかんなって思った」

蛇足ながら、祈るだけで国を守ることが出来るのか、会館を訪問した人々には祈りの先の方策も併せて考えて頂きたいと思う。