4つの陵、それほど広くない。ほぼ隣り合わせ
できればもう少し達筆の人に書いてほしかった
参道
陵
陵全景、右に石柱あり。
ちょっと写し方が悪いが。字は悪くない。
武蔵野陵参拝
■皇室をめぐる質問
ネットを利用した知識共有プラットフォームサービス、クオーラに時折、皇室についての質問が寄せられる。例えば、「なぜ天皇を尊敬しなければならないのですか?」、「女系天皇や女性天皇を認めるべきだと思いますか?」、「天皇/皇族の制度っていらなくないですか?階級制度なので廃止すべきだし、維持費も馬鹿にならない。庶民からしたら馬鹿馬鹿しいですよほんと。」など。
まともな回答もあるが、結構、世の中、女性天皇も女系天皇の区別がつかず、男女平等の世の中なのだから女系天皇は当たり前、という意見を持つ人が多い。ある世論調査によると女系天皇賛成という人の割合は70%を越えている。どうして父系を守るのかについては長くなるので書かない。日本には不敬罪はないから、皇室に対し,どのような意見を開陳しようと自由だ。この年になると、昔から続いていることは昔通りにやるのがいい、という考えに傾く。それに今の、例えば平等、男女同権などという、戦後に流行り始めた浅はかな思想で二千六百有余年、はっきりしているだけでも千数百年続いてきた慣習をあっさり覆していいのか。それで先祖や子孫に責任を持てるのか。
憲法を守れ、と言っている人はまず、憲法第一条、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」を思い出してほしい。日本の象徴、日本国民の総意に基づくのであれば、敬意を払うのは当然のことであるし、天皇家は古来より日本の繁栄、国民の幸せを祈り続けてきた祭主である。日本を大事に思う心があれば、当然それは皇室を大切に思う心に通じる。
■武蔵陵
陵とは皇帝、天皇、皇后の墓所のことを言う。明治神宮に明治天皇のお墓があると思っている人は少なくないが、明治天皇、並びに皇后・昭憲皇太后の墓所は京都市伏見区桃山にあって、伏見桃山陵、東陵と呼ばれている。そういえば昭和の御代に生まれているけれど、昭和天皇の墓所に詣でたことはない。確か八王子あたり、ツーリングを兼ねて行ってみるか。
大正天皇、貞明皇后、昭和天皇、香淳皇后の墓所は東京都八王子市長房町 武蔵陵墓地にある。武蔵陵は「むさしののみささぎ」と読むそうだ。品川区の我が家から約60キロ。
八王子市内を過ぎて20号線は銀杏並木の続く道となる。その並木道の途中に武蔵野陵入り口の案内が見える。
スクータを停め、陵に続く玉砂利の道を歩く。誰も参拝客はいない。静謐さに気持ちが引き締まる。陵は一段と高いところにあった。上円下方墳、27メートルの大きさというが下から見上げる形なので小ぶりに感じる。昭和天皇陵の隣には香淳皇后の陵があった。同じように大正天皇の陵もある。それぞれ1名、計2名の警官が陵を警護していた。4つの陵を回るには15分もあれば十分だろう。決して広くはないが質素な中にも厳粛な佇まいがある。
■墓を発いて財宝略奪
清国の西太后は1908年に亡くなり、故宮から120キロ離れた東清陵に葬られた。しかし陵は1928年、国民党の兵士によって発(あば)かれる。遺体を覆っていた豪華な衣服は総て剥ぎ取られ、すっぽんぽんにされたと記録にはある。兵士は銃剣でこじ開けた西太后の口から含み珠(真珠、翡翠)を取り出した。この含み珠は宋美齢のスリッパの飾りに使われた。馬車で120台分あったと言われる財宝は、今、台北の故宮博物院で見ることが出来る。宋美齢はこの財宝の一部をルーズベルトはじめ米国の要人に「ワイロ」として贈っている。中国から米国の政治家に賄賂が送られ、それで国の政治が捻じ曲げられる、これは昨日、今日始まったことではない。それで日本は敗戦の憂き目にあって、「平和憲法」を押し付けられた。一度負けただけで憲法改正もできず、国を守る気概さえ失ったかのように見える。
台湾がやられれば、次は日本。命惜しさに国を売り渡す輩が跋扈すれば、中共の解放軍が日本に進駐する。米国の進駐軍は流石にやらなかったが、間違いなく解放軍兵士は、天皇陵を発くだろう。質素な陵ですから、お宝なんてありませんよ、などといっても無駄だ。ご遺体は西太后や乾隆帝と同じように辱められる。皇室などなくてもいいのでは、という人は解放軍兵士に力を貸していると言っても過言ではない。習近平とかバイデンのような品のない人物がやってきて、これからワシが天皇になるけんね、と言っても納得するのだろうか。
日本国をどうしたいのか。皇室の在り方は国の将来に密接に関係している。武蔵野陵を参拝しながら暗澹とした気分になった。