武蔵小山商店街
おにぎりや
キムチ専門店
マスク50枚税込1000円
古着屋
紀州梅干し専門店
歩いて気付くこと
■ほぼ禁足令
自粛が解除されると、認知症、生活習慣病の患者がどっと増えるのでは、と心配する声がある。不要不急の外出は極力避けて、家に籠っている。緊急事態宣言発令当初は、買い物や散歩は構わない、と言っていたような気がするが、4月中旬以降は買い物は3日に一度、とにかく家を出るな、に変わったように思う。
1週間安静にしていると筋力は20%減少し、2週間で40%、3週間では68%の筋力低下が起こるそうだ。元の筋力に戻すためには安静期間の3倍のトレーニング期間が必要という。運動しなくてもおなかがすくので食べる。自分のようにたまさか日本にいる人間はすべての食品を美味しく感じる。結果、3キロほど体重が増えた。後悔はしないが、どうせ太るならもう少しいいものを食っておけばよかったなあくらいの気持ちはある。
同世代の方々も体重が増え、血圧、血糖値、尿酸値が上がり、人によっては認知症の介護度が上がっているのではないか。
■変化に気付くことも
チェンライに戻ったらすぐにでもテニスコートに行きたいと思っている。コートでヨレヨレして仲間の失笑を買いたくない。筋力低下を抑えるために1日1回は不要不急の外出をしている。武蔵小山駅から商店街を抜け、中原街道を渡って戸越銀座商店街に入り、商店街を通り抜けて大崎駅近くから家に戻る。約1時間半の散歩となる。マスクをしていると鼻の下に汗をかき、呼吸が苦しくなるので、スーパーなど店に入るとき以外はマスクはしない。大体、通りすがりの人から感染してしまうほど強力なウィルスなら、東京都民の40%くらい感染していなければおかしい。
商店街でマスクを初めて見かけたのは4月15日、人だかりができていた。50枚で5千円だったと思う。今や数えきれないほどの店や屋台で売られている。50枚税込千円というマスクが一番安い。
商店街にペットショップが4軒ほどある。ペット用品だけではなく子犬を売っている。猫専門店もある。子供連れの親子や老夫婦が入っているから結構需要があるのだろう。
■一点に特化した専門店
20年前は商店街に猫専門店ができるとは思わなかった。でも商店街を歩いてみると、この一品だけで勝負、という専門店が増えていることに気付いた。おにぎりやという店があった。テイクアウトばかりでなく、カウンターにすわった客がおかか、シャケなどと注文しておにぎりを食べる。よっぽどお米が美味しいのだろう。おにぎりくらい自分で握れよー、と思うがそう思うのは古い世代だからか。
また、紀州南高梅の梅干しだけを売る店がある。ベンチャー論を教えていたころ、ニッチな市場でもいい、客がこういうものを売ってくれる店を探していたんだ、という商品を扱えば、自然と客が集まり、ビジネスとして成功する、などと話していたが、紀州特産の梅干しに特化したビジネスがあるとは知らなかった。他にもプリンだけ売る店、パン屋でも食パンだけに特化した店、或いは韓国キムチだけを売る店があるが、自粛期間でも開店している。一定の固定客がいると思われる。
■休業店
商店街には休業中の店も少なくない。こういっては何だが、開店していてもそれほど繁盛しないのではという店が多い。どうせ客が来ないんだから・・・、店構えからして元気がない。
自分から見れば、古着屋、服の寸法直しの店は休業してもおかしくないと思うのだがおおむね開いている。このところ夏日の日があって長袖ではちと暑い。Tシャツでも買おうかなと、リサイクルショップを覗いてみた。布地やデザインは確かにしっかりしていたが、Tシャツに2,200円の値札が付いていた。チェンライだったら10枚買えるよー。自分の知らないブランド品だったのかもしれないが、自分はタイ化しているなあ、と感じるときでもある。
■走る人が多い。
商店街を外れると。午前、午後、夕方を問わず、ジョギングをしている人に出くわす。チェンライでは旧飛行場、市営運動場を除けば走っている人などまず見かけない。一人で、夫婦、カップルで、親子で、とにかくみんなトコトコ走っている。律儀にマスクをして走る人もいる。日本人はやたらとジョギングする、これも帰国して改めて新鮮に感じたことだ。
運動しないと筋力は勿論、免疫力が落ちる。最近、お上が個人の生活に口出しする機会が多い。自粛が解けたから健康のために走りましょうと都知事に言われるかもしれない。それだけお上が民草を心配して下さる有難い国だと思いたいところだが。